錺金具の制作や歴史的建造物の部品修理まで対応しています
錺金具とは、建造物装飾において装飾品及び補強材のことを言います。金具は、それぞれの使用箇所や形状・機能によって大きく3つに分類され、建物の構造を補強するのに必要な釘・鎹(かすがい)・丁番などの建築金物、部材を保護するための根巻や垂木・破風先を覆う包金物、そして実用的な機能に応じた襖引手などに分けられます。そしてこれらがより造形的になり、装飾性をおびたものを総じて錺金具(かざりかなぐ)といいます。
小林錺金具工房では、これらの錺金具を中心に、歴史的建造物の部品修理から金具修理、アクセサリーのオーダーメイドまで幅広く対応しています。
制作実績・作品ギャラリー
舎利容器
舎利塔から携帯用舎利容器まで様々な仕上がりに対応します。
携帯用舎利容器は金メッキ、銀、真鍮煮色、銅煮色、赤銅煮色、四分一煮色などの多彩な仕上げ方法や唐草や龍などの彫金、輪宝を付けるなど、一人ひとりの好みに合わせた逸品をオーダーください。
塗香入れ
輪宝の裏側がネジになっていて外せば補給口があり、もう一つのネジを緩めれば、小出し口があります。
小さいネジを完全に外さなくても塗香を出せる構造になっております。
現在は銀又は真鍮製ですが、今後、素材の種類も増やしていく予定です。
襖の引手
この引手は菊紋と宝尽くしを地彫し、一粒魚々子をまきました。
地彫とは、背景の部分を削り、一段下げて立体感を出す彫金技法です。
香合
銀又は銅又は真鍮製です。デザインにより、蹴彫か片切彫を使い分けています。
蹴彫とは、先が扁平になった鏨を縦に使い、片方を軽く浮かせ蹴る様に線刻していく技法です。
片切り彫りとは、刃の鏨を斜めに打ち込んで、抑揚のある線を切る技法です。
ベルトのバックル
龍を彫ったベルトのバックルです。素材は銀で製作し、彫りが深く感じるように”地彫り”という彫り方を行いました。
地彫りとは、平面に表した文様全体を浮き立たせて見せるために、鏨で地金を鋤いて形を作っていく技法です。
帯留(オーダーメイド)
帯留はオーダーメイドでも製作を承っております。こちらの作品は、デザインのこだわりとして、銅を部分的に使うこともありますが、基本的には全て純銀で製作しています。サファイヤなどの石を使用することもあります。